とらひこ先生


   北山から


 ・・北の山奥から時々姿を現して奇妙な物を売りありく老人がいた。少しびっこで恐ろしく背の高い痩せこけた
 老翁であったが、破れ手拭で頬冠りをした下からうす汚い白髪がはみ出していたようである。着物は完全な
 襤褸でそれに荒縄の帯を締めていたような気がする。大きい炭取くらいの大きさの竹籠を棒切れの先に引っ
 かけたのを肩にかついで、びっこを引き歩きながら 「丸葉柳は、山オコゼは」と、少し舌のもつれるような低音
 で尻下がりのアクセントで呼びありくのであった。・・・
                                
寺田寅彦全集第4巻「物売りの声」ー岩波書店ー引用


オイ ひっ公 今回チイト堅すぎねえか チンコロリン柔いくせにヨ どだいオメーが「とらひこ先生」なんぞ
無理があらア 月とスッポンポン九条OS、東寺DX、もひとつおまけに西船ミュージック劇場だ

バカヤロー 今回は すごいネタのご披露だア そんな時アさりげなく始める これが世の常だ ツグよ
インターネットに衝撃が走り 世界のバクチ界大揺れだぜ

ナンデー バクチのネタか まあオメーの話しといやア釣りかバクチか知りもしねエ女の話だわなア

オオそうかい 聞きたくネエのか そんじゃア 帰りやがれ 聞きたきゃ
缶ビー持ってこい 500だぞ 2本だぞ

   とらひこ先生が子供の頃の話しで今からざっと100年程前のことになる。「丸葉柳」はもう何のことか解らない
  と書いてあるが、「山オコゼ」は母上に買って貰ったそうで、それは山に住む小さな煙管貝だと書いてある。
  当時賭事のお守りとして使われていたそうで、売り歩くじいさんがいたということは、けっこうみんなが
  知っていたおまじないみたいなもんだったろうか。
                            「オーイ ひっ公」・・・ ツグジがまた来た。アレ、ビール持ってる。


おお ツグジ すまねえなあ ちょうどいいやこれからが本題だ やっぱビー公最高だなア ツグ

オメー ヨタだったらはったおすぞ

なにがヨタだ ここまで読みゃ検討がつくだろうが 山オコゼよ だいたいバクチ打ちといやア
藁にもすがる縁起かつぎばっかりだろうが 昔のバクチ場ア この貝公だらけよ バクチの神様
何処に降りていいかわかんねえだろヨ ところがドッコイ今アどうだ このネタ知ってる奴アまず
いねえ 山オコゼ握りしめてりゃあ バクチの神様一直線降りて下さるという寸法ヨ どうだ

オイ ひっ公 チャリ 借りるぜ

どうすんだ

北山ヨ ヤーマオコゼ ヤーマオコゼと そんじゃあ 行ってくらア 
 
ひっ公ヨー ひとつ言っといてやるがヨー オメーの文は ジジイのション便だア キレが無エ
ちったあ 「雲や」のネエサン 見習えよー

ウルセエー 熊に喰われろオー



    若く逝ったバクチ好きで心優しかった年上の友Sちゃん(アル パチーノに似ていた)へ

今回のへた絵は、私(ひっこち)の亡父のノートより

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