1 むくろじ(無患子)のある家
むくろじ(無患子)は羽根突きの羽根の軸に使われる堅くて黒い実のなる木です。
この家は高知市から東に30キロほどいった町の外れにあり、昔は大きな屋敷だったそうです。
今は小さな物置小屋と赤い土塀とこの木が残っているだけです。
秋の終わり、実が落ちる頃、この木の実をもらって小袋の絞り玉に使わせてもらっています。
無患子と書いて、むくろじと読むそうです。なんとも昔の人の願いと想いのこもった字だなあ・・・・
昔は何か薬用にも使っていたのかなあ・・・・
いまは羽根突きをする子供たちはほとんどいないでしょうが、羽根突きも元々、子供のすこやかな成長を願って行う
おまじないや儀式みたいなものが、遊びとして伝えられたのではと想像したりしています。
黒くて堅い実を包む黄色い外皮は水をつけて手のひらでもむと、よく泡立ち、昔は石鹸の代用としてつかっていた
そうです。子供の頃、そんなことをしたなあと、おぼろにうかんできます。
もっともっと昔、お釈迦様がこの実で数珠を作りなさいといわれたそうです。
とらひこ先生みたいにかんがえたら、昔の人はこの木のほんとうのちからを知っていたのではないのかなあ・・・・
むくろじの外皮と実